一律は自己責任、議題の直後に訪れた青少年同士の疑心暗鬼

N・Hは不敵な笑みを浮かべていたような気がしたが、あの面持ちに一体いかなる思いが含まれていたのか、樹はその件ばかりが気になって仕方がない。
「過去に居た生徒の間でまさにそういった事例があります。その時は当事者のうちどちらか片方が行くという形でけじめをつけて貰いました。どちらが出て行ったかはごイメージにお任せ行う」
 皆が一斉に僕を乗り出したかと思えば、N・Mが件の顛末を話すと一斉に僕を引いた。僅かなざわめきの後にこれから静謐が訪れた。
 道場には治外法権的面もあるようだ。
静けさの中で僕は、M・TがなんでそのクエスチョンをN・Mに投げ掛けたのかと計算に耽っていた。そしてなんとなく心で一つの不純な要因が思い浮かんでM・Tに耳打ちした。
(個々人まさか、母親漁りにこんな所まできたの?)
 M・Tは呆れたように嘆息をついて首をとなりに振った。さすがに不躾だったか。
(それよりこちらが聞きたいくらいだよ)
(え、何が)
(お前やN・Tこそ、面白なかばで俺を追って付いてきたんじゃないかって)http://www.enzodiena.com/